ラディカル・マーケット 脱・私有財産の世紀: 公正な社会への資本主義と民主主義改革
マルクスが指摘したように私有財産は資本主義の必要条件だが、社会的な浪費と不平等をもたらす。それは財産を所有する者に、利用する権利と同時に独占する権利を認めるからだ。たとえば東京都心に広大な空き地があっても、地主が同意しないと売却できない。

この問題についての答は、論理的には存在する。地主に土地の評価額を自己申告させ、それに応じて資産課税するのだ。たとえば自分の土地の正しい価値を1000万円と評価する人は、売りたくなければ1000万円以上の評価額を申告すればいいが、税は高くなる。評価額を1000万円以下と申告すれば税は低くなるが、正しい価値以下で売らなければならない…と考えると、正しい価値を申告することが合理的になる。

こういう「自己申告土地税」の発想は孫文の時代からあったらしいが、一度も実施されたことはない。政治的に不可能だからである。こういう制度は日本の固定資産税のように税率が低いと機能しないので、高い税率が必要だ。本書は年7%の資産課税を提案しているが、これだと15年で土地が没収されることになる。

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