17日に発表された内閣府の経済見通しでは、プライマリーバランス(PB)の黒字化は2年ずれ込んで2027年になったが、政府債務のGDP比は図のように減っている。これは過去に発行した国債をゼロ金利の国債で借り替えたからで、名目成長率3%台の「成長実現ケース」では157%まで下がる。1%台の「ベースラインケース」でもほぼ横ばいだ。

コメント 2020-01-19 181915

PB黒字化は政府債務が発散しないための条件なので、それを自己目的化する必要はない。ゼロ金利では財政赤字を拡大する余地があるが、問題は何に使うかである。ゼロ金利が永遠に続くなら、激増する社会保障費に使うことが合理的だが、こういう長期支出は将来金利が上がったとき、減らすわけには行かない。むしろ非裁量的なバラマキが望ましいのだ。

それがヘリコプターマネーである。これは中央銀行が市中銀行から国債を買う「財政ファイナンス」と同義と考えられているが、本来のヘリマネは銀行を通さないで国民にばらまくものだ。ブランシャールは、中央銀行が直接、国民の銀行口座に入金する国民の量的緩和を推奨している。これは銀行を通さない「ヘリマネ型の量的緩和」ともいえよう。

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