キャプチャ共同通信によると、戦時中の慰安婦に関する公文書に「陸軍側は兵員70名に対し1名位の酌婦を要する意向」などの記述があったという。これを共同は「1993年の河野洋平官房長官談話が認定した軍の関与を補強する資料と位置付けられそうだ」と書いているが、これは誤りである。

慰安所の設置や衛生管理などに政府の関与があったことは、河野談話より前に1992年7月の加藤談話で日本政府が認めた。河野談話は、強制連行をめぐるものだ。これを混同して、事実関係がはっきりしない段階で宮沢首相が韓国に謝罪したことが、取り返しのつかない失敗だった。

1991年まで政府は、国会答弁で「慰安所に軍の関与を示す資料は見つかっていない」と全面的に否定していたが、朝日新聞が1992年1月11日の朝刊1面トップで「慰安所 軍関与示す資料」というスクープを出した。この記事そのものは正しく、軍の関与なしで慰安所が運営できないことは明らかだった。

これに驚いた宮沢内閣は対応を協議し、加藤紘一官房長官は「旧日本軍が何らかの形で関与していたことは否定できない」とコメントした。これを受けて宮沢首相は1月16日からの訪韓で盧泰愚大統領に13回も謝罪したが、何に謝罪したのかははっきりしなかった。

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