2050年のメディア
ヤフーとLINEの経営統合が発表された。ソフトバンクとNAVER(LINEの親会社)が50%ずつ出資する合弁会社(非上場)を設立し、これがZホールディングス(ZHD)の筆頭株主となり、ヤフーとLINEはZHDの100%子会社になる。

…と聞いても、普通の人にはどうなっているのかわからないだろう。実質的にはSBが業績の悪化しているLINEを救済したとみられているが、「対等合併」の形をとるために50%ずつ出資し、ZHDの上場を維持するために新会社を噛ませるややこしい形になったものと思われる。

本書はこういう日本のネット業界の「ヤフー1強」の歴史をまとめた業界物で、タイトルのような未来の話ではない。ここに出てくるのは読売新聞の人事抗争を中心とする、きわめて日本的なメディア業界の話だ。読売の「主筆」は紙面を私物化してネット企業の成長を阻害しているが、それに反抗する者は排除される。

ヤフーの強さは読売と似ている。日本語の壁に守られてマスコミの亜流に徹してアクセスを集め、企業買収で多角化を進めてきた。買収した企業も日本では各部門でトップだが、世界では物の数に入らない。そういう「ガラパゴス多角化」のたどりついた先が今回のLINEとの経営統合だが、これで「世界と戦う」ことができるのだろうか。

続きは11月25日(月)朝7時に配信する池田信夫ブログマガジンで。