森ゆうこ事件は些細な話のようにみえるが、国会では毎日のように起こっているパワハラの例であり、見逃すことはできない。産経新聞がその質問通告を掲載しているので、ここから当日の経緯を推測してみよう。

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まず明らかなのは、この14項目の「未定稿」だけでは答弁が書けないことだ。特に8の「国家戦略特区について」という項目で「原座長代理」が質問の対象になっているが、原英史氏は公務員ではないので、参考人として出席を要請しなければならない。その時こんな質問項目だけでは、何を聞かれるのかわからない。

そこで内閣総務官室が11日の19:30ごろ森議員に問い合わせ、特区の部分の質問内容が追加された。内閣総務官室は20時ごろ、14項目に次の「質問詳細」を加えた2枚のFAXを添付したメールを原氏に送った。これは15日の質問の実質的に前日であり、民間人に配慮して早めにこの部分だけ外部に送ったものと思われる。質問通告がすべて終わったのは24:25だった。

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これは産経も指摘するように「通常の業務」であり、質問内容は公務員の守るべき秘密ではない。それを受け取った原氏も民間人であり、守秘義務は負わない。彼はこの質問通告を読んで、自分に対する人権侵害が含まれていると考え、私を含む多くの人にこの事実をメールで伝え、そのうち15人が署名運動の発起人になった。

事実はこれだけである。どこにも違法性はない。問題をややこしくしたのは、高橋洋一氏が14日に虎ノ門テレビで「(質問が)役所の方から来た」と言ったことだ。これは嘘である。彼が話を聞いたのは原氏であって「役所」ではないからだ。

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