日本の国会――審議する立法府へ (岩波新書)
ゴロツキ野党議員が出てくる原因は、国会の独立性が異常に強く、政府が「国会がお決めになること」としかいえない日本の統治機構にあるという問題点は、多くの政治学者が指摘してきた。ではこの「強すぎる国会」はなぜ生まれたのか。

それについての意見は必ずしも一致していないが、本書もいうように日本国憲法が一つの原因だろう。そもそも憲法41条は「国会は、国権の最高機関であつて、国の唯一の立法機関である」と定めており、政府が提出する内閣提出法案(閣法)についての規定は憲法のどこにもない。

これはホワイトハウスに法案提出権のないアメリカの制度をモデルにしたものだが、実際には国会で成立する法案の8割以上が閣法である。ところが憲法は閣法を想定していないため、審議日程などについて政府の国会への介入をことごとく排除する構造になっている。

国対委員長会談で法案の優先順位が決まり、議院運営委員会で審議日程が決まる。政府が審議日程をコントロールできないので、自民党は政調会や総務会で事前審査を行ない、審議を党内で前倒しでやってしまう。ただ最近の研究で、こういう構造は戦前にもあったことがわかってきた。

続きは10月21日(月)朝7時に配信する池田信夫ブログマガジンで。