和田春樹氏の「安倍政権は平和日本の終焉だ」という講演が、韓国で大歓迎を受けている。彼は1970年代から韓国の民主化運動を支援し、最近も「韓国は『敵』なのか」という署名をつのっている、日本の「親韓派」知識人のリーダーである。

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私は学生時代に、彼の運動員をやったことがある。当時は朴正熙政権が民主化運動を弾圧し、和田氏が彼らを支援する基金をつくったのだ。当時の韓国では、腐敗した軍事政権と闘う運動には大義があった。和田氏は北朝鮮と連帯し、日本から運動資金を送金した。それを支援したのが、岩波書店や朝日新聞だった。

和田氏の運動は、丸山眞男のいう悔恨共同体の一種だった。彼の専門はロシア史だったのだが、日本の朝鮮支配は絶対悪なので日本は韓国に永久に謝罪し続けなければならないと信じて運動を続けた。こういう日本の「良心的知識人」が、韓国人に「日本人には何をいってもいい」という甘えを生んだ。

そういう物語は、1990年代に軍事政権が終わり、北朝鮮の実態がわかると信じる人はいなくなったが、和田氏は運動を続けた。韓国の左派の敵は軍事政権から、戦争犯罪を反省しない日本政府になった。それに対して慰安婦問題で1992年に宮沢政権が謝罪したため日韓問題がこじれ、彼らは韓国内の「反日」を支援する運動になってしまった。

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