安倍首相が党首討論会で、消費税の10%を超える増税について「安倍政権でこれ以上引き上げるとはまったく考えていない」と明言し、「責任を持てるのは安倍政権(の間)だが、例えば今後10年間ぐらいの間は上げる必要はないと思う」とのべた。これは当たり前のようだが、大事な約束である。10月の増税のとき、税法に明記してはどうだろうか。

ただ今までの消費増税のように法律を改正すれば変更できるので、その条件をつけるのだ。たとえば2028年までにプライマリーバランス(PB)を黒字化するという今の中期財政計画を変更し、「名目成長率が4%を超えるまでPBの赤字を減らさない」という名目成長率目標を設けてはどうだろうか。

 名目成長率=実質成長率+インフレ率

だから、今のようにインフレ率が1%未満だったら、実質成長率が3%を超えるまでPBは黒字化しない。インフレ率が2%になっても成長率が2%未満だったら、金融引き締めをしない。したがって日銀のインフレ目標は廃止する。これは政治的には論議を呼ぶだろうが、Woodfordの提案している名目GDP目標と同じような考え方だ。

ただ金融政策で長期の成長率を動かすことはできないので、この目標を実行するには統合政府のバランスシートを一体としてコントロールする制度が必要だ。財政政策は財務省の権限だが、これには政治的バイアスが強いので、財政を監視する独立行政委員会をつくって統合政府のB/Sをコントロールする必要がある。

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