財政制度審議会の「令和時代の財政の在り方に関する建議」が政府に提出された。そこでは平成時代に政府債務が激増したことを強く批判し、次のように書いている。
現在の世代の受益と負担の乖離やその結果としての公債残高累増が意味することは、こうした将来世代へのツケ回しに他ならない。[…]当審議会は、昨秋の建議において、負担の先送りによってもたらされる悲劇の主人公は将来世代であること、そして将来世代を悲劇から守る代理人でありたいという姿勢を明確にした。
こういう使命感はわかるが、政府債務は「将来世代へのツケ回し」なのだろうか。一見それは自明のようにみえる。財制審もいうように「将来世代のうち国債保有層は償還費・利払費を受け取ることができる一方、それ以外の国民は国債費の増大による社会保障関係費等の政策的経費の抑制や増税による税負担のみを被ることとなりかねない」からだ。

しかしこれは国債を税で償還する場合である。もし国債を永久にゼロ金利で借り換えることができれば、将来世代の負担増は発生しない。マイナス金利なら、将来世代が利益を得る可能性もある。たとえば1100兆円の政府債務をマイナス1%の10年物国債ですべて借り換えると、10年後には債務は1000兆円以下に減り、政府債務のGDP比は下がる。企業の過剰貯蓄を政府が低所得者に再分配すれば、消費が増えて成長率は上がるだろう。

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