進化の意外な順序ー感情、意識、創造性と文化の起源
人間は自分が知性の進化の最高段階にいると信じているが、たとえば自分で家を建てることはできない。それに対してアリやハチのような社会性昆虫は、何も教わらなくても巣をつくることができる。彼らが遺伝的にもっている巣の構造についての「知性」は、人間よりはるかに高度なものだ。

このような利他性は、単細胞生物にさえみられる。バクテリアのコロニーが絶滅の危機に瀕したとき、個体にとっては不利だがコロニーが生き延びるには必要な「自己犠牲的な行動」を取ることがある。これはもちろんバクテリアに道徳があるからではないが、その原因は何だろうか。

それはホメオスタシス(恒常性)を維持する感情だ、と著者はいう。これは生物の体のバランスを取るという従来の意味ではなく、集団が生き延びるための調整機能という一般化された概念であり、バクテリアでもアリでも人間でも同じだ。集団が維持できなければ個体は維持できないので、全体は個に先立つのだ。

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