自民党に「最低賃金一元化推進議員連盟」が発足した。人材の都市に集中する問題を是正して地方を活性化するため、全国の最低賃金を一律にすべきだという。これは経済学の常識には反するが、日本経済でコーディネーションの失敗が起こっているとすると、ナンセンスな話とはいいきれない。

私もアゴラの記事で書いたことがあるが、日本の中小企業は1990年代末から始まった過剰債務の解消の中で「低収益→低賃金→人手不足」という「悪い均衡」に陥っているおそれがある。これを「よい均衡」に乗せるには、最低賃金で高賃金にして人手不足を解消し、収益を上げるショック療法も、一時的には考えられる。

しかし最低賃金を2年で29%も上げた韓国では深刻な不況になって失業率が上がり、政権がゆらいでいる。最低賃金を上げたら労働需要が減るので、失業が増えることは明らかだ。東京と地方の賃金を一律にしたら、地方に立地している工場が海外移転して(政治家の期待とは逆に)地方の人口は減る可能性が高いが、悪いことだけではない。

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