Becoming Human: A Theory of Ontogeny (English Edition)人類は現在の地球ではもっとも繁栄している大型の動物だが、それは他の動物と何が違うのだろうか。人類の特徴だと思われていた次のような能力は、最近の研究ではゴリラやチンパンジーのような大型類人猿にもみられることがわかってきた:
 
 ・言葉を使う
 ・道具を使う
 ・集団で狩猟をする
 ・友達をつくる
 ・他の個体を助ける

もちろん人間と同じではない。チンパンジーに言葉を教えても使えるのは単語だけで、複雑な文はつくれない。石などの道具を使うことはできるが、石器をつくることはできない。友達の範囲は、毛づくろいできる程度に限られている。しかし人類だけができて、大型類人猿にまったくできない能力はほとんどない。

では人類がここまで繁栄した原因は何だったのか。本書はその秘密は個体発生にあるという。多くの動物の能力は肉体的なハードウェアで決まるが、人間は「半製品」で生まれ、知能の大部分は子供が育つ段階で、環境との相互作用で形成される。その成果は文化として次の世代に継承され、社会に蓄積される。これが人類の驚異的な進歩の原因だという。

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