アゴラの記事には、SEのみなさんから大きな反響があって「いいね!」が6000以上ついた。「COBOLが悪いわけじゃない」というコメントも湧いてきたが、私はそんなことを書いていない。これはプログラミング言語の問題ではなく、レガシーシステムの脆弱性の問題である。

これはタレブの指摘した問題で、システムが大きくて冗長性の小さい銀行や霞ヶ関にみられる。絶対に事故が起こらないように多重の安全装置がついているため、誰もが「安全神話」に呪縛され、事故が起こったときの対策を考えていない。そういう「まさか」と思うような事故はめったに起こらないが、起こると大事故に発展する。

その典型が原発事故である。1961年に原子力損害賠償法ができたとき、国の最大補償額は50億円だった。それでは足りないだろうということで1200億円まで増額されたが、福島第一原発事故の賠償額は8兆5000億円を超える。こういうテールリスクは、通常の確率論で考えることができないのだ。

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