このごろ「AI(人工知能)で雇用が奪われる」という類の話と一緒に「BI(ベーシックインカム)を導入すべきだ」という話がよく出てくるが、AIとBIは無関係だ。こういう話はブレグマンが始まりだと思うが、彼の議論は財源を示していないので、政策として意味をなさない。

AIは「雇用を奪う」わけではない。テクノロジーで人間の労働が代替される現象は19世紀から始まっているが、肉体労働が機械に置き換えられたときも、コンピュータで事務労働が代替されたときも、雇用が奪われたわけではない。自動車が出てきて馬車の雇用は失われたが、自動車の雇用が増えたので、全体としての労働需要は増え、賃金も上がった。

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