ダイヤモンド・オンラインで、塚崎公義氏が「相続を考えると世代間格差は存在しない」と論じている。日本の政府債務は1100兆円だが、家計金融資産は1800兆円ある。日本国民を一つの家族と考えると、親が子供から1100兆円借金しているが、その遺産(国債を含む)1800兆円は子供が相続するので、純資産でみると子供は700兆円豊かになる。

これは会計的には正しい。債権と債務はつねに等しいので、相続税がゼロで国債がすべて次世代に無償で相続されるとすると、将来世代の負担は発生しない。逆に相続税が100%で、遺産がすべて国に没収されても負担は発生しない。日本国民を一つの家族と考え、「借金も税金も資金移動としては同じ」と割り切れば、世代間格差は問題にならないのだ。

もちろん日本国民は一つの家族ではないので、借金と税金は同じではない。現在世代は一般会計予算100兆円に対して税金を60兆円しか払っていないので、残り40兆円の課税は将来世代に延期され、国債を相続した人と納税者の格差が拡大する。このように国民の資産を政府が再分配することによる不公平と非効率が、国債の負担なのだ。

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