現代経済学-ゲーム理論・行動経済学・制度論 (中公新書)
経済学は、物理学と同じ意味の科学ではない。たとえば「価格が限界効用と等しくなる」という命題は、実験で完璧に反証された。これは物理学でいうと万有引力の法則が否定されたようなもので、厳密な意味の科学ならそこで終わりだが、経済学の教科書は変わらない。

私の学生時代にはもう経済学は終わりだと思われたが、1980年代にはゲーム理論で救われた。90年代以降は行動経済学や実験経済学などが出てきたが、科学としては「収穫逓減」だ。はっきりいって、アカデミックな学問としての経済学の未来は明るくない。これから研究者になることはおすすめできない。

だが社会人の基礎知識としての経済学の必要性は高まっている。たとえば「ゼロ金利でマネタリーベースを増やしても物価は上がらない」というのは大学1年の試験問題レベルだが、安倍首相にも黒田総裁にも理解できない。その実害は、きわめて大きい。

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