原子力委員会がプルトニウムの利用指針を15年ぶりに改正し、「プルトニウム保有量の削減」を初めて明記した。その根拠は使用ずみ核燃料のプルトニウムが核兵器に転用できるといわれているためだが、これは本当だろうか。この問題について原子力委員会のメルマガで、岡芳明委員長はこう書いている。
商業用プルトニウムでは核爆弾はできないとの意見が国内にあるが、できないことの証明は悪魔の証明と言われているように無理である。のみならず、核爆弾製造経験のない日本が核爆弾は作れないということ自身が無理である。「民生用プルトニウムで核爆弾ができないと思っているのか」と米国人にからかわれた経験があるが、もしそう述べている日本の原子力関係者がいるとしたら恥ずかしい事である。核燃料サイクルに携わる日本の原子力専門家はよく勉強し論理的に考えてほしい。
核兵器ができるかどうかは(存在しないものを示す)悪魔の証明ではない。一般論として、プルトニウムを起爆できれば、核兵器をつくることはできる。問題は起爆装置も含めた「実用的な核兵器」ができるのかということだ。日本にある商業用のプルトニウムでは核兵器として使える爆弾はできない、というのが河田東海夫氏などの専門家の証明である。

この問題について、日本でも有数の専門家に聞いてみた。一つの疑問は「原子炉級プルトニウム(プルトニウム239の純度60%以下)を濃縮して兵器級プルトニウム(純度93%以上)に変えることができる」という田母神俊雄氏などの議論だが、これは誤りである。ウランとプルトニウムは違うのだ。

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