過剰債務というと政府債務ばかり問題になるが、Financial Timesによると、民間を含む世界の総債務は247兆ドルと史上最大になった。過剰債務は2008年の世界金融危機の前と似ているが、債務の規模は1.5倍だ。

iif


このうち最大の伸びを示しているのは、新興国の非金融セクターである。これは2010年代の金融緩和で資金が新興国にばらまかれたためだが、先進国ではインフレにならない一方で、新興国ではトルコの通貨危機のような危険な兆候が見えている。この状況でFRBが利上げし、ECBが今年中に量的緩和を終了すると「リスクオフ」で新興国から資金が引き上げ、金余りが逆転するだろう。

これまで世界の景気回復は、先進国の銀行が低利で借りた資金を新興国に投資することで維持されてきたが、それが巻き戻されると、債務危機に発展するおそれがある。こういう危機は非対称で、巻き戻されるときは速い。図のように2000年から2008年まで続いた金余りが逆転したのは、わずか半年ほどの出来事だった。

続きは8月27日(月)朝7時に配信する池田信夫ブログマガジンで。