The Case against Education: Why the Education System Is a Waste of Time and Money
本書のメッセージは単純明快だ:大学の私的収益率は高いが、社会的には浪費である。大卒で高い所得を得られるのは学歴のシグナリング効果であり、教育で能力が上がるからではない。したがって学校教育に税金を支出することは正当化できない。

これは経済学の通説に近いが、本書はそれを多くの統計データで検証している。大学教育が役に立たないことは多くの人が知っているが、高校教育も(少なくともそれに投じられる公費以上に)役に立つという証拠がない。初等教育は役に立つが、その私的収益率は高いので、コストは親が払えばよい。

だがこの過激な提言は実現しないだろう、と著者も認める。多くの人が学歴のメリットを知っており、子供への教育投資を増やしているからだ。このため世界中で学歴のインフレが拡大しているが、それはバブルではない。この壮大な浪費は、どこの国でも巨額の補助金で支えられているからだ。

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