7月16日に日米原子力協定が自動延長される予定だ。政府は閣議決定で「プルトニウム保有量の削減に取り組む」と初めて明記したが、その見通しは立たない。プルトニウムを消費するプルサーマル原子炉の再稼動が進まないからだ。今は幸か不幸か青森県六ヶ所村の再処理工場がまだ稼働していないが、これが稼働するとプルトニウムは増えてしまう。

だがアメリカがこれほどプルトニウムに過敏になる根拠は不明だ。きのう「言論アリーナ」でも話したように、日本がいま保有している純度の低い「原子炉級プルトニウム」では、核兵器は製造できないからだ。技術的には「自爆核兵器」のようなものはできるが、軍事的には意味がなく、外交的には自殺行為である。

アメリカはカーター政権が1977年に核燃料サイクル廃止に方向転換し、世界各国にも再処理をやめるよう求めた。それは世界の原子力平和利用の根幹をゆるがす大転換であり、日本もヨーロッパも反対したが、その後もアメリカは一貫してプルトニウムの拡散を警戒してきた。その背景には何があったのだろうか。

続きは7月16日(月)朝7時に配信する池田信夫ブログマガジンで。