米朝首脳会談は空振りに終わったが、トランプ大統領が記者会見でこう答えたのには驚いた(ハフィントンポストより)。
韓国と日本が大いに支援してくれるだろう。彼らは支援する準備ができていて、支援しなければならないことも知っているはずだ。アメリカはこれまでに多くの国で多大な費用をかけてきた。韓国は(北朝鮮)の隣国で、日本もそうだ。彼らは支援してくれるだろう。
これは経済支援のことで、日本が北朝鮮を非核化するという意味ではないが、それは不可能ではない。日本はその技術をもっているからだ。北朝鮮の核兵器を解体すると、そこに含まれているウランやプルトニウムを無害化しなければならない。それには再処理工場でMOX燃料に加工し、プルサーマルで燃やすことがもっとも技術的に確実だ。

ところが青森県六ヶ所村の再処理工場は、いまだに稼働できない。核燃料を「増殖」する予定だった高速増殖炉「もんじゅ」が廃炉になった今、多大なコストをかけて再処理でプルトニウムを分離しても、使い道はプルサーマルしかない。それよりゴミとして直接処分したほうが、はるかに安い。
しかし北朝鮮の非核化となると、採算の問題ではない。日本が「北朝鮮の核兵器を解体する」と名乗りを上げたら、「完全な非核化」を約束した北朝鮮は拒否できないだろう。六ヶ所村の再処理工場で処理すれば「検証可能で不可逆的な」核兵器の解体ができる。

世界を非核化する上で、プルトニウムの削減は重要だ。今はプルトニウムは、燃料としては価値がない無価値資産(zero-value asset)とみなされているので、国際的にも取引が困難だ。技術的にはプルトニウムを液体で希釈して埋める方法が検討されているが、これは50年ぐらいしかもたない。

その点で日本はMOX技術を確立しており、アメリカや北朝鮮のプルトニウムを受け入れることも可能だが、別の記事でも書いたように今の処理能力では足りない。国内でも無理なのに、海外のプルトニウムを受け入れることは困難だ。

残る選択肢はASTRIDなどの高速炉だろう。立地は廃炉になる原発のサイトが空く。これが安全保障の問題だと割り切れば、国が出資してプルトニウムを無害化する設備をつくることも選択肢だろう。