山口二郎氏のグループが4年間で4.5億円の科研費を取ったという話がネットで騒がれているが、「国賊に国が金を出すな」というのは筋が悪い。手続き的な違法性のない話を騒ぐのは、加計学園と同じだ。私は山口氏の研究に社会的な価値はないと思うが、そういう価値判断で科研費の可否を問うことはできない。

科研費は個人に出たわけではなく山口氏のグループに出たのであり、日本政治学会長だった彼の役得だろう。4.5億円というのも、グループとしては突出して多いわけではない。政治学なんて業績の客観的評価はできないから、学界のボスに科研費が集まるのはしょうがない。それより根本的な問題は、文系に「科学研究」の補助が必要かということだ。

私もその恩恵にあずかった経験があるが、はっきりいって文系に科研費なんか必要ない。しいていえば国際会議と海外出張には経費がかかるが、あとは大学の経費でできる。最近は科研費がポスドクの雇用対策になっているようだが、いずれにしても人件費なので、理系のようにハードウェアに実費がかかる「科学研究」とは性格が違う。

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