アゴラでも書いたように、放送法4条はどうでもいい話で、撤廃しても衛星に「自民党チャンネル」や「共産党チャンネル」ができる程度の影響しかない。放送と通信の最大の障壁は著作権だが、これはとてもややこしいので理解している人は少ない。規制改革推進会議も理解しているかどうかあやしいので、10年ぐらい前に書いた報告書の一部をブロマガに載せておく。

放送とは「公衆によって直接受信されることを目的とする電気通信の送信」(放送法2条1項)なので、もともと通信に含まれる。「公衆によって直接送受信」できるモバイル端末が1億台以上ある時代に、送信だけを別の法体系で規制する理由はない。別になっているのは、ラジオ時代からの歴史的な経緯である。

放送は電波の利用効率の悪い通信だが、高出力で広い地域に送信できるため、一種の公益事業として特別な扱いを受けている。その一つが、多くの権利者から著作権の許諾を一括して受ける包括ライセンスである。これは放送局以外の業種で禁じられているわけではなく、通信事業者と著作権者の双方が合意すれば、ネット配信でも包括ライセンスは可能だが、不特定多数の権利者を対象にする場合、きわめて困難だ。

続きは4月9日(月)朝7時に配信する池田信夫ブログマガジンで。