明治維新で変わらなかった日本の核心 (PHP新書)
国会で和田政宗氏の「安倍政権をおとしめるために、意図的に変な答弁をしているんじゃないか」という質問に、太田理財局長は「私は公務員としてお仕えした方に一生懸命お仕えするのが仕事なんで、それをやられるとさすがに、いくら何でも、そんなつもりは全くありません。それはいくら何でも、それはいくら何でもご容赦ください」と答えた。

この質問は議事録から削除され、和田氏ものちに謝罪したが、印象に残ったのは、いつもは理路整然と答弁する太田氏が「一生懸命お仕えする」という公務員の倫理を否定されたことに怒り、「いくら何でも」を3度も繰り返したことだ。もちろん法的には行政官は大臣にお仕えする部下だが、現実には官僚の権力が圧倒的に強く、政治家は役所に陳情するロビイストみたいなものだ。

こういう関係を磯田道史氏は「ジャンケン国家」と呼ぶ。江戸時代の公家には権威があったが武力も財力もなく、武士には武力があったが権威も財力もなく、商人には財力があったが権威も武力もなかった。三者はジャンケンのグー・チョキ・パーのような関係で、ここで公家を政治家、武士を官僚、商人をマスコミと置き換えれば、今も日本はジャンケン国家である。

続きは3月26日(月)朝7時に配信する池田信夫ブログマガジンで。