韓国の文在寅大統領が「加害者の日本政府が『慰安婦問題は終わった』といってはならない」と発言したが、日韓併合は国際法にもとづく正式の条約であり、日本政府が「加害者」呼ばわりされるいわれはない。しかし韓国人から見るとどうだろうか。

明治維新で日本が急速な近代化を遂げたのに対して、清の属国だった李氏朝鮮の停滞は深刻だったので、金玉均などの独立派は朝鮮を近代国家に改革しようとした。彼らは福沢諭吉の指導で、1884年にクーデタ(甲申事変)を起こしたが失敗し、朝鮮が独立する可能性はなくなった。このため日本は、日清戦争で朝鮮半島の支配権を清から奪った。

これを朝鮮からみると、清を中心とする華夷秩序の中では、朝鮮は「華」の周辺国だったが、日本は「夷」だった。朝鮮の官僚機構は科挙をまねたが、日本は科挙を輸入しなかった。日本を支配していたのは、儒教秩序の中では卑しい身分の軍人(武士)だったからだ。それが成り上がって朝鮮を支配したことが、彼らにとっては屈辱だった。「われわれは日本人の兄貴分だ」という気分は、今でも韓国人には残っている。

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