アゴラの記事の補足。「日本は植民地支配でいいこともした」とか「白人がアジアでやったことを日本もやっただけだ」という話は、1910年の「日韓併合」までは正しい。植民地支配は19世紀まで悪ではなく、強い国が弱い国を支配するのは当たり前だった。「民族自決」などという原則もなかったので、日本の朝鮮支配は世界に認められた。

しかし第一次大戦で、植民地戦争が莫大な損害をもたらすことを認識したヨーロッパ諸国は、1928年の不戦条約で戦争を違法化した。その時点の植民地を「権益」として認め、それを軍事的に変更する行動は「侵略」とされた。これは列強の既得権を合法化するご都合主義だが、日本も不戦条約を批准したのだから、1931年の満州事変以降の戦争は明らかに国際法違反の侵略だった。

だが日本の朝鮮・満州支配には、戦略的な必然性があった。1905年のポーツマス条約で日本の得た満州の権益は、国際連盟も認めた。日清・日露戦争で日本が負けていたら、独立国として統治能力のなかった朝鮮は、ロシアの植民地になったおそれが強い。そして第一次大戦後はソ連の植民地になり、今の北朝鮮のような社会主義国が朝鮮半島を支配したら、第二次大戦は朝鮮から起こったかもしれない。植民地支配以外の道はあったのだろうか。

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