アゴラこども版でふれた村本大輔の話は、丸山眞男と共通点がある。もちろんレベルはまったく違うのだが、村本の話は単なる無知ではなく、丸山を代表とする戦後リベラルの劣化版だからである。

丸山の憲法論は、最近の憲法学者のような解釈学的トートロジーではなく、国際情勢の分析にもとづくものだった。憲法問題研究会の最終報告である1964年の「憲法第九条をめぐる若干の考察」で、彼は憲法制定議会での吉田茂の答弁を引用して、自衛戦争を含むすべての戦争を放棄する立法趣旨を確認するが、それは解釈として正しいかどうかとは別の問題である。

丸山は「国家の一切の戦力を放棄することに究極の安全保障がある」という憲法の考え方が逆説であることを認めるが、それは「核兵器を増強すればするほど人々の安全感が低下する」という核兵器の逆説と同格で、「問題は、どっちの逆説をわれわれ日本人が選択するのか」だという。彼は国民が前者の逆説を選択すると思ったのだが、それは誤りだった。

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