アベノミクスの目玉だった量的緩和が失敗に終わり、リフレ派はバラマキ財政派に転向したようだ。金融政策とは違って、財政政策には明らかな効果がある。80年前にケインズが指摘したように、政府が1兆円使えば(乗数を1としても)GDPが1兆円増えるからだ。次の図のように2008年以降は、財政支出(一般政府部門)と成長率にはかなり相関がある。

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(図)日本の財政支出(GDP比・%)と成長率(右軸・%)出所:IMF

安倍政権で成長率が上がらない一つの原因は、図のように財政支出が減っていることだ。財務省は「政府債務が増えている」と強調するが、フローの財政赤字は減っており、政府債務のGDP比もやや減った。プライマリーバランスは赤字なのに(国債の利払いを含む)財政赤字が減った最大の原因は、長期金利がゼロになったことだ。

これだけ見ると「消費増税を凍結すれば景気がよくなる」という小池百合子氏の話にも一理あるようにみえるが、長期でみると財政と成長の相関は崩れている。2002年から財政支出は減ったのに、成長率が上がっている。これは彼女が閣僚だった小泉内閣の時期だが、なぜ緊縮財政で成長できたのだろうか?

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