アゴラこども版で書いたように、社会保険料(年金保険料・健康保険料)の負担は今や消費税の3倍以上だ。今回の消費税の「使途変更」は実質的には増税を2兆円先送りするのと同じだが、先送りしても負担の総額は減らない。見える税である消費税が、見えない税である国債と社会保険料に置き換わるだけだ。

次の図は宮島洋氏の資料から借りたものだが、税負担は1990年から下がり続けている。消費税の増税より、所得税の減収のほうが大きいからだ。社会支出(OECD基準の社会保障支出)は高齢化で増え続けているが、社会保障負担はそれほど増えないので、支出と負担の差である国債の発行が激増した。

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こういう構造は世界各国に大なり小なりあるが、日本は支出と負担の差が極端に大きい。政治家が痛税感の大きい消費税を引き上げると選挙に負けることを恐れるからだ。これは公明党の発明した言葉だが、彼らの集票基盤である創価学会婦人部の感覚をうまく表現している。日本の政府債務が大きくなった原因は、こういう専業主婦のバイアスのために消費税を上げられなかったことにある。

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