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週刊ポストで田母神俊雄氏が、かねてからの持論である核武装論をとなえているが、これは政治的にナンセンスだ。日本が「自主防衛」で核武装する可能性はないが、彼はネトウヨに崇拝されているようなので、その誤りを検証しておこう。

田母神氏が「日本が持つのは原子炉級プルトニウムであり、そのままでは核兵器になりません。核濃縮で純度93%以上に高めて兵器級プルトニウムにする必要があります」というのは正しいが、「核濃縮のためにはその専用施設が必要ですが、この施設を造るのに期間は10か月程度。費用は数十億~数百億円程度で建設できます」というのは、何を根拠にいっているのか。

日本にはウラン濃縮施設(写真)はあるが、プルトニウムの濃縮施設も技術もない。使用ずみ核燃料からプルトニウムを「濃縮」するのが再処理工場だが、ここでできた原子炉級プルトニウムを兵器級にするには、核兵器の製造施設が必要だ(それ以外の用途はありえない)。これはプルトニウムの用途を平和利用に限定した日米原子力協定違反であり、さらに重大な問題を引き起こす。

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