Destined for War: can America and China escape Thucydides’s Trap?
ツキジデスの罠という言葉は習近平が(否定的に)使って有名になったが、著者がハーバード大学で主宰した歴史研究プロジェクトの名前である。それは新興国が既存の覇権国を脅かした過去500年の16のケース(日米戦争を含む)を研究したもので、そのうち12は戦争に至った。

本書は中国の脅威を論じた本ではないが、最後にランド研究所のシミュレーションを参照し、同様の結論を出す:戦争の最終的な勝負を決めるのは軍事力だけではなく、総合的な国力の差である。それは経済力だけではなく、政治的統合や民族意識も重要だ。

いま中国の民族意識は高まっているが、経済力にはかげりが見えている。共産党の政治的支配が崩れることは、長期的には不可避だろう。そのとき(中国の歴史でよくある)軍閥の内戦が起こるかもしれない。逆に朝鮮半島で米中の衝突が起こると、そこから政権が崩壊する可能性もある。中国共産党は、平時でも6500万人以上を殺したのだ。北朝鮮の軍事的冒険は、さらに大きな悲劇の序幕にすぎないのかもしれない。

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