朝日新聞やガラパゴス憲法学者をバカにするのはもう飽きたが、「国際政治学者」にも「イスラム法学者」にも常識が欠落しているので、わかりきったことだが補足しておく。日米安保条約が存続する限り、アメリカが日本の核武装を認めることはありえない。日米同盟の目的は、旧敵国たる日本の軍事的自立を阻止することだったからだ。

日米安保は「日本を守る条約」ではなく、来たるべき第3次大戦で日本を前進基地として犠牲にして「自由主義陣営」を守る条約だった。これは1950年代には、「全面講和」派も「片面講和」派も認識していたことだ。丸山眞男はこう書いている。
仮に自由主義と共産主義とが原理的に全く反撥すると仮定しても、そのことから、その一を奉ずる国家ないし国家群と他を奉ずる国家ないし国家群とが、必ず対立し反撥するという結果は出て来ない。[…]逆に相似たイデオロギーを持った国家が干戈を交えた例は、史上殆ど枚挙に暇がない。(「三たび平和について」)
そして彼はクインシー・ライトの「民主政治の国々が専制政治の国々より戦争に介入する度合がヨリ少なかったという証拠は殆ど出て来ない」という言葉を引用して、暗にアメリカがまた日本を攻撃する可能性はゼロではないと示唆している。安保条約はアメリカの攻撃に対して日本を武装解除したが、アメリカは日本を防衛する義務を負わなかった。

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