いまだに2014年の閣議決定が「クーデター」だと言い張る石川健治氏は、東大法学部の学問政治の代表である。法学部の講座は、師匠に忠実な(師匠ほど頭のよくない)弟子が継承し、学説も継承する。そういう「通説」と違うことをいうと司法試験にも公務員試験にも受からないので、彼らが学界の「本流」になり、真理を独占する。

これは珍しいことではなく、真理はすべて政治的に決定されるのだ。実証主義も、学問政治の一種である。あなたが中世の天文学者だとすると、学会で地動説を唱えても他の全員が天動説を支持すると、天動説が「通説」なので、あなたはどこの大学にも職を得られない。それによって真理が決まると、それに反する説を唱える人はいなくなり、すべての人が天動説を信じる。

このように真理は学問政治(パラダイム)で決まるので、素朴なポパー理論のように事実で反証できない。経済学でも、マル経は同じだった。私の世代までは、東大経済学部の大学院入試で宇野理論と少しでも違う答案を書くと落ちたので、宇野派だけが教授になって真理を独占した。この学問政治のループを壊したのは「反証」ではなかった。

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