マスコミ業界の人と最近よく話題になるのは、ここ数年、朝日新聞が急に左傾化したのはなぜかという謎だ。これは拙著『失敗の法則』の第5法則「企業戦略は出世競争で決まる」でくわしく書いたが、簡単にいうと一つの原因は、2014年8月に朝日が特集した慰安婦問題の検証記事だと思われる。

朝日の木村伊量社長(政治部出身)は、2012年に自民党総裁になった安倍晋三氏が12月に首相になる直前に彼と会談し、慰安婦問題に決着をつけると約束した。これを受けて社内でも秘密の「検証チーム」が発足し、1年半かけて特集記事を書いたが、肝心の1面の記事で「慰安婦問題の本質は女性の人権だ」と開き直って謝罪もしない中途半端な内容になったため、かえって右派の攻撃を受け、退陣せざるをえなくなった。

このころは有力なOBにも、左派路線を反省する人が多かったが、2015年の国会では「安保法制反対」で民主党と共闘する路線に舵を切った。2014年の閣議決定のときはそれほどはっきりしなかった朝日の「反安倍」の姿勢が翌年から急に鮮明になり、「一強」とかパノプティコンなど荒唐無稽なキャンペーンが始まったのはなぜだろうか?

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