誰も知らない憲法9条 (新潮新書)
著者の提唱した「今の憲法に自衛隊を書き加える」という憲法改正案が、安倍首相案の原型になったらしい。元自衛官の著者がこんな微修正を提案するのは意外だが、その理由は自民党がどこまで本気なのか、はっきりしないからだ。安倍首相は積極的だが、政権の足元がふらついてきた。彼以外の自民党「ハト派」は池田勇人以来、改正をまじめに検討したことがない。

おかげで国民の意識の中に、深刻な「ねじれ」ができてしまった。野党も自衛隊を認める一方で、学校の教科書ではいまだに「自衛隊は憲法違反だ」と教えている。こういう教育を受けた子供は自衛隊を敵視し、自衛官の子を「人殺しの子供」と呼ぶ。

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