Basic Income: A Radical Proposal for a Free Society and a Sane Economy
アゴラで紹介したブレグマンのBIが話題になっているようだが、本質的に新しい話ではない。本書はこれを学問的に精密に論じたもので、ねらいはヨーロッパでも拡大する所得格差を是正し、技術革新で自由になる時間を合理的に使うことだ。

先週のJBpressでも紹介したようにBIの提案は昔からあり、1950年代にティンバーゲンなどが提案した。同じころスティグラーやフリードマンが負の所得税(NIT)を提案したが、70年たっても実現しない。それは従来の社会保障を根底からひっくり返すためだ。

実際にはBIはそれほど革命的ではなく、たとえば生活保護だけをBIに置き換えることも可能だ。最大の問題は財源をどうするかで、NITは所得税を想定しているが、これは不公平の原因だ。2008年のアメリカ大統領選挙でハッカビーが提案したのは、BIの財源を連邦消費税(VAT)に求める税制改革で、経済学的には合理的である。

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