The Darwin Economy: Liberty, Competition, and the Common Good
いま経済学者に「経済学の元祖は誰か?」という質問をしたら、99%がアダム・スミスと答えるだろう。しかし著者は、100年後の経済学者が同じ質問を受けたら、過半数がチャールズ・ダーウィンと答えるだろうという。それはスミスの「見えざる手」が機能する状況は、ダーウィンの進化論の特殊な場合だからである。

これは生物学でも論争になっている問題だが、経済学の言葉で整理すると、スミスや新古典派の考えているのは均衡が一つしかない(答が一義的に決まる)凸空間で、ダーウィンや生物学の考えているのは、次の図のような非凸空間の最適化と考えることができる。明らかに前者は、後者の部分集合である。

Simulated-annealing

力学的ポテンシャルc(x)を最小化するxの値が複数あるとき、初期状態がx0だとすると、図の黒い玉のように部分最適で止まるが、x*だと赤い玉のように全体最適で安定する。どちらに到達するかは、古典力学的な(スミス的な)最適化モデルでは決まらないが、部分最適を全体最適に移行させるアルゴリズムは存在する。

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