日銀の「出口戦略」は時間の問題だと思うが、黒田総裁は粘っている。それはここでテーパリングすると、彼の掲げた2%のインフレ目標をあきらめたことを世界に示す敗北宣言になるからだが、まだ量的緩和が足りないと思っている可能性もある。これは昔ちょっと話題になったスヴェンソン(元スウェーデン中央銀行副総裁)のフールプルーフ理論とも解釈できる。

これは「デフレ脱却はバカでもできる」という意味で、物価水準ターゲティング為替レート・ペッグの組み合わせだ。日銀が、たとえば「物価水準を2%上げるために1ドル=120円まで量的緩和する」と宣言して為替介入し、円を切り下げればよい。日銀法では為替介入の権限はないが、日銀が財務省と協調して「非不胎化介入」すれば、理論的には可能である。

黒田総裁の掲げた「インフレ目標」は、実は円安誘導だったのではないか、と私は指摘したことがあるが、元日銀理事の早川英男氏の意見も同じだった。ではなぜバカでもできるはずのインフレ目標が失敗したのだろうか?

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