エネルギー問題は、安全保障と表裏一体である。アゴラで岩村昇さんが書いているが、きのうの「言論アリーナ」で山本隆三さんも「中国が北朝鮮への石油供給を止めるのは危険だ」といっていた。

日米韓は中国に北朝鮮への圧力を強めるよう求めたが、これは両刃の剣である。北朝鮮軍は石油を全面的に中国に頼っているので、それがなくなると戦争はできない。だから圧力をかけるということを聞くだろう――と考えるのは常識ある人だ。金正恩にはそんな常識はないので、逆に「戦争のできるうちにやろう」となる可能性もある。

1941年8月、アメリカは南部仏印進駐への制裁として、日本への石油輸出を禁止した。日本は石油の8割をアメリカから輸入していたので、これでアメリカの撤兵要求に従うと考えたのだ。ところが日本軍は「逆切れ」して、真珠湾を攻撃した。それは「無謀な開戦」といわれるが、主観的には目算がなかったわけではない。

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