組織は戦略に従う(Structure follows strategy)というのはチャンドラーの有名な言葉だが、実際の組織はその逆になることが多い。組織を変えるにはコストと時間がかかるが、戦略を変えるコストはそれより低いからだ。特に日本の大企業では長期的関係が強いので、戦略は出世競争に従う傾向が強い。

日本のサラリーマンの賃金は年功序列で競争がないといわれるが、出世競争は激しい。総合職は全国に転勤するので、「本流」ポストにつくかどうかが人生を左右する。「傍流」に入ると下流に行くに従って差が大きくなり、入社10~15年で回復不可能な差がつく。異動は学生でいうと成績評価のようなものだが、サラリーマンの通信簿は社内の全員に公開されているわけだから残酷である。

35歳ぐらいで「自分は本流をはずれたな」ということはわかるが、そのころはつぶしがきかない。ハローワークに行っても、大企業の年収1000万円のサラリーマンよりいい仕事はまずない。このようなタコ部屋で競争することが、よくも悪くも日本のサラリーマンのインセンティブを特徴づけ、企業戦略を決めている。

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