UAの事件はアゴラ経済塾の教材に最適なので、おさらいしておこう。UAの説明では、これはテクニカルには「オーバーブッキング」ではなく、乗客を全員機内に入れてから、乗員(翌日の便のパイロット2人とCA2人)を乗せるために「800ドルのクーポンと航空券とホテル1泊」の取引を申し出たが、応じる客がいなかったので、4人を無作為に選んだ。うち1人が取引を拒否したので、警察を呼んで排除したという。

これは警察を呼ぶところまで含めて、UAの約款の通りだ。通常は搭乗カウンターでオーバーブッキングを調整するが、航空会社としてはカウンターで最後の数名と取引するより、乗客全員と取引したほうが成立しやすい(今回もカウンターで取引が成立しなかった可能性がある)。しかし乗客にとっては、いったん搭乗してから降りるのは抵抗が強い。

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これがEconomistの指摘するように「非自発的な搭乗拒否」がUAに多い原因だが、航空会社の選択の幅は「高くてサービスがいい」から「安くて悪い」まで広いほうがいい。オーバーブッキングの問題はゲーム理論で昔から知られており、オークションで解決すべきだというVickeryの1972年の論文がある。

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