株式会社の終焉
水野和夫氏のメッセージは、一貫して「反成長」である。これは成長が鈍化するという事実認識だけでなく、成長を追求すべきではないという価値観も示している。私は前半には同意するが、後半には賛成できない。

今の世界経済の成長は新興国に依存しており、そのキャッチアップが終わると成長率は低下するだろう。それは多くの経済学者が予想しているが、水野氏は「より速く、より遠く、より合理的に」という資本主義の原理をやめるべきだという。

やめてどうするのか、という問いに具体的な答はない。「それは前向きの話ではない」という批判には、あとがきで「それがどうかしたのか」と反問して「コペルニクスも前向きの解決策を示さなかった」というが、これはおかしい。コペルニクスは天動説に対して地動説という理論を出したのだから、水野氏も(少なくとも理論的には)資本主義よりましな経済システムが存在すると証明しない限り、やめたら社会主義のような地獄になるだけだ。

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