キャプチャ東電の賠償・廃炉費用は21.5兆円にのぼり、経産省は崖っぷちに追い詰められた。世耕経産相は記者会見で「東電は債務超過ではない」と言ったが、来年3月までに債務の処理方法を決めないと、純資産2兆3000億円の東電は債務超過になる。

それは自明の問題として、長期的には原発に存在価値はあるだろうか。2015年の長期エネルギー需給見通し小委員会の試算では、図のように原子力の発電コストは10.1円/kWhで、石炭火力の12.9円やLNG火力の13.4円より安い。このうち「事故リスク対応費用」は0.3円だが、ここでは福島事故の処理費用を12.2兆円と想定している。これが今度21.5兆円になったことで0.3円ぐらい増えるので10.4円程度で、原発の優位性は変わらない。

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