民主主義の革命―ヘゲモニーとポスト・マルクス主義 (ちくま学芸文庫)
トランプに代表される世界的なポピュリズムは、日本のマスコミがいうような特異現象ではなく、2008年以降の「大不況」がもたらした政治的危機だ。それは1930年代に全世界に社会主義が広がったのと同様の階級闘争であり、そのエネルギーが不平等や貧困へのルサンチマンであることも80年前と似ている。

しかし最大の違いは、ポピュリズムがブルジョアジーとプロレタリアートではなく、エリートと非エリートの闘争だということだ。ここで敵視されるのは「グローバリズム」を進める政治的・経済的エリートであり、大衆は「われわれは99人だ」と1人のエリートを攻撃する。

ポピュリズムの中身は各国で大きく違い、トランプには場当たり的なレトリックしかないが、ヨーロッパのポピュリズムにはそれなりの理論がある。特に注目されるのは、スペインの「ポデモス」の掲げるラディカル・デモクラシーで、その教祖が本書の著者エルネスト・ラクラウである。

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