現代議会主義の精神史的地位 (新装版)
トランプについての高級紙の論評は、Economistのように分裂する現代の世界が1930年代に似てきたと評している。その主役はヒトラーだが、彼の出現を予告したのはカール・シュミットだった。ポピュリズムを論じる書物には、驚くほど多く彼の名が出てくる。
あらゆる現実の民主主義は、平等の者が平等に取り扱われるというだけではなく、平等でない者は平等には取り扱われないということに立脚している。すなわち、民主主義の本質をなすものは、第一に同質性ということであり、第二に――必要な場合には――異質なものの排除ないし絶滅ということである。(本書第2版まえがき)
民主主義は、自由主義と必ずしも両立しない。民主政治を動かすのは人々の投票を集計する「統計的な装置」ではなく、異質な者を排除して「われわれ」を一体化する感情であり、それは指導者の演説に対する「喝采」で表現される、という彼の著書は、現代のポピュリズムを理解する上でも、もっともすぐれた教科書だろう。

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