高橋洋一氏によれば、「経済学者は自分たちの意見が政権に受け入れられないと嘆くより、経済予測を誤ったことを反省すべき」だという。彼自身は「経済学者」の中に入っていないようだが、確かに日本の学界で彼を経済学者と認める人はほとんどいない。リフレ派と称する人々の論文も、学会誌には1本も掲載されない。

「経済予測を誤った」のは誰だろうか。2013年11月のコラムで、彼はインフレ率が「あと1年半の間(つまり今年4月の黒田緩和から2年のうち)には、2%まで達するのはほぼ確実だ」と書いている。つまり「2015年4月までに2%のインフレ目標が達成される」という岩田副総裁と同じ経済予測をしたわけだ。これは反証可能な命題だが、結果は次の通りだ。

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消費者物価上昇率(出所:総務省)


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