アメリカのNRC(原子力規制委員会)の医療放射線についての委員会は、低線量被曝について再検討した結果の提言をまとめた。それによれば「どんな低線量の放射線も危険だ」というLNT仮説の科学的な妥当性には最近、多くの調査や実験で疑問が出ている。
There is, in fact, mounting evidence that the risk of radiation carcinogenesis at doses below 100 mSv is overestimated by the LNT model and there is some evidence that such low doses actually exert a hormetic effect.
100mSv以下の被曝の発癌リスクは過大評価されているという圧倒的な証拠がある。低線量の場合には死亡率が下がるホルミシス効果もみられる。

広島の被爆者のように一挙に強い放射線を浴びた人々については、被曝量ゼロに近い人の余剰発癌率も上がっており、LNT仮説は妥当と考えられるが、福島のように低線量被曝が長期間続く場合、その影響が蓄積することは考えられない。福島やチェルノブイリのような事故の影響評価については、LNT仮説は適切ではない。
Recent nuclear accidents (Fukushima and Chernobyl) suggest that LNT may not be the correct model. From a biologic standpoint, the frequency of foci of DNA damage low radiation doses is much lower than that associated with spontaneous mutation
この原因は、長期にわたって低線量の放射線を浴びてもDNA破損を修復するメカニズムが機能するためだ。それを超える急激かつ大量の放射線を浴びた場合には、この修復機能も破壊されるため、発癌性が高まる。両者は区別して考えなければならない。

この提言についてNRCはパブリックコメントを求めたが、多くの反論も寄せられた。

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