GHQの検閲・諜報・宣伝工作 (岩波現代全書)
GHQが終戦直後に大規模な検閲と、歴史を偽造する情報操作をやったことは江藤淳などの右派がよく指摘するが、本書は岩波書店から出た点がおもしろい。岩波の編集者は『世界』がその情報操作の尖兵だったことを反省しているのか、それとも単に無知なのか。

GHQの最大の標的は、朝日新聞を初めとする「進歩的」なメディアだった。特に戦時中は情報局総裁として大本営発表を垂れ流した朝日の緒方竹虎はGHQに「ポカポン」という暗号名をつけられ、工作員として利用された。緒方は当初はCCD(検閲局)に抵抗したが、1946年に公職追放され、朝日はGHQの最大の宣伝塔になった。

朝日は米兵の犯罪や原爆についてはったく報道しなかったが、もっと重要なのはCIE(情報教育局)のやった「教育」だった。CIEは日本軍を悪玉にする『太平洋戦史』をすべての新聞に連載させるだけでなく、占領が終わってからもアメリカ的な「平和と民主主義」をマスコミや教育で植えつけ、その後遺症は今も日本人の平和ボケとして残っている。

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