地球温暖化交渉の真実 - 国益をかけた経済戦争
著者は経済産業省の交渉官として、2000年から温暖化交渉に参加してきた。「国連」というと日本人は「世界の総意」と信じる傾向が強いが、本書もいうようにそれは「国益をかけた経済戦争」の戦場であり、「各国とも自国の負担はできるだけ低く抑え、他国にツケを回すよう、国益をしたたかに計算して交渉に臨んでいる」。

特に著者が交渉に参加する前の1997年にできた京都議定書は、詐欺のようなものだった。日本に大きな削減枠を強要したゴア副大統領が京都に来る前に、米上院は全会一致で議定書に反対していた。彼は議会が批准しないことを知っていたので、いくらでも大胆な約束ができた。EUは何もしなくても東欧の統合で削減枠をクリアできることがわかっており、日本は欧米の罠にはめられたのだ。

当然の結果として京都議定書は失敗に終わり、「京都後」の枠組についての交渉は難航した。最大の排出国であるアメリカと中国の入らない条約なんて意味がないからだ。ところが鳩山首相は「1990年比で25%削減」という突拍子もない国際公約をしてしまう…

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