ハンガリーで足止めされていたシリアからの難民が、オーストリア国境を超えて続々と移動し始めた。EUはこれまで域外からの移民を基本的に受け入れる方針をとってきたが、すでにトルコ国内には200万人の難民が入国している。移民希望者は400万人以上ともいわれ、これがすべてEUに移動すると大混乱が予想される。

これは、ある意味ではマルクスが見通していたグローバル化の究極の姿である。左翼は「グローバリズム」を敵視するが、問題はそれが過剰なことではなく、不十分なことだ。商品や資本の移動が自由なのに、労働者が国を超えて移動できないことが貧困や差別をもたらしているのだ。ロールズの格差原理なんて、先進国内の一国平等主義にすぎない。

これを解決する方法は、論理的には簡単である。デリダもいうように査証を廃止し、世界中のどこにでも自由に移民できるグローバルな市民権を与えればいいのだ。それはイスラームの普遍主義でもある。

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